「今から資産運用をしておかないと、老後の生活が心配ですよ」ってよく聞くけれど、具体的に何か準備してる?と話している同僚の声が聞こえました。
何かしないと...と思うことはありますが、実際にはほとんど何もしていない自分。話の輪に入れていただき、同僚のほとんどが同じような状況であることがわかりました。
何か資産運用しないと損するかな?この前、ある証券会社の方が営業に来て「今、準備しないとチャンスを逃してしまいますよ...」みたいなことをずっと言われたんだよね。とある同僚が教えてくれました。
本当にチャンスを逃してしまうのでしょうか?
以前の研修で、人生は選択の連続であり、なにか選択する際には「人は常に合理的な選択をする」と信じられてきました。が「プロスペクト理論」によってそれは幻想であることがわかったんです。と教えていただいたことがふと頭によぎりました。
講師の方からは、プロスペクト理論とは、簡単に言うと「人間は合理的な判断ができない」という内容で、この理論は色々な場面でビジネスに応用されているんですよ。と言われていたんですよね。その時、なるほど!と感じたのは、多くの人は損失を嫌うため、「この機会をのがしたら二度と手に入らないかもしれない」と感じると、本来必要でないにもかかわらず、欲しいとか、買わなければいけないかも...とか考えてしまいやすいということ。
営業の方は、このプロスペクト理論を知っていて、資産運用することのメリットよりも、資産運用しないことが招く損失(デメリット)を訴えることで顧客獲得の営業をしていたのでしょうか?(悪いことだとは一切思っていません)
よく、テレビショッピングでも同じようなトークを耳にしますよね。「この〇〇に含まれる成分が不足すると、〇〇が老化してしまいます!」というようなキャッチコピー...
つい買いたくなってしまう自分が確かにいます。
自分は商品の購入や投資の場面において、常に合理的な選択はできていないんだろうな...
利益を得る選択よりも損失を避ける選択をしてしまい、あとから落ち着いて考えれば、非合理的な選択をしていることに気づくことも...
でも、このような理論があることを事前に知っておくことで、少し冷静に考えることもできるようになりますよね。良い機会となりました。
「期間限定」「残り1点、お早めに」といったフレーズを耳にしたり、目にしたときは、無くなる前に急いで買わなければ...ではなく、一度落ち着いて、本当にそれが今必要か?考えるようにしていきたいと思います。
この考え方を仕事面で応用することも教えていただいたことを思い出しました。
人はどうしても損失を回避する行動を選択しがち。失敗する可能性を認識するほど、積極的な行動を避けてしまう。 であるならば、失敗を恐れずに挑戦できる環境や失敗が気にならない環境づくり(体制の構築)ができれば、チャレンジ精神のある組織になると思いますよ。というお言葉だったと思います。